妊娠するために大切な5つのポイント

 妊娠には、

① 卵巣で成熟した卵が育って、卵子が排卵されること

② 卵子と精子が受精し、着床すること

③ 子宮内膜で受精卵がしっかり育つこと

―― という大事な要素があります。

これらの難関を乗り越えるためには、「卵を成熟させること」 と 「子宮内膜の環境を整えること」が鍵になります。

つまり、卵を成熟させ質の良い卵が育つと、子宮内膜もフカフカに良く育ち、着床しやすくなるということですね。

そして、このような妊娠しやすい体内環境を作るために大切なポイントが5つあります。

 

 5つの ポイント 

 

 

 

1.   骨盤・内臓の歪みが少ない身体
  (卵巣・子宮の働きを高めるために)

2.  ストレスに対応できる身体にする
  (自律神経を安定させる)

3.   冷えやむくみの少ない身体になる
  (体液循環を高めるために)

4.  やわらかくて消化・吸収力のあるお腹
     (腸内環境を整えるために)

5.   たっぷりの酸素・栄養素を用意
  (生殖機能をしっかり働かせるために)

 

1.   骨盤・腸・子宮・卵巣の歪みが少ない身体になる
  (卵巣・子宮の働きを高めるために)

骨格は、その中に私たちの身体を働かせるための大事な臓器を治めている〝入れ物〟の役目をしています。そして、筋肉の伸縮により関節を通じて自由に動かされる構造体です。 この入れ物が何らかの原因で皮膚や筋膜・筋肉の緊張を起こしてあちらこちらへと引っ張りますと、骨盤は歪み、背骨が歪み、ひいては頭蓋骨まで歪んでしまいます。となれば、歪んだ入れ物の中に納まっている内臓はもちろん、神経や血管・リンパ管までも前後左右上下に押され圧迫されることになってしまいますよね。

   妊娠を目指すとき、まずはこの骨盤は調整しておきたい大事なポイントです。骨盤が歪みますとその中の腸や子宮・卵巣はねじれたり下がったり、押圧されてその働きは低下し、骨盤内の血液・リンパ液の流れは悪くなり、淀んでしまいます。こうして〝冷え〟が状態化してくるわけですね。妊娠には不利な状態です。

   たとえば、二人目不妊の方の原因として、この歪みが関係していることが多いようです。一人目を出産する時に、大きく開いて弛んでしまった骨盤はゆっくり元に戻っていくわけですが、この段階で骨盤が歪んだまま固まってしまうと先ほどのような問題が起き、不快な症状とともに妊娠しづらいということが起きてきてしまいます。

   これは見方を変えれば、お一人目を出産された後、骨盤が緩んでいる間に骨盤を正しい状態に調整してあげれば、とても良い身体に作り直せる機会になるとも言えますよね。

   koko  治療室ではこのような歪みを骨盤・脊柱・頭蓋骨の骨格調整を施すことで、神経や血管、内臓がしっかり活動しやすい状態に戻してまいります。酸素や栄養が届き、ホルモンがこれらの臓器にきちんと働きかけられるような妊娠しやすい身体作りの第一歩の始まりです。

 

2.  ストレスに対応できる身体にする
   (自律神経を安定させる) 

  ストレスは身体の歪みだけでなく、仕事や人間関係、不妊治療のストレス、電磁波、睡眠不足、身体に合わない食べ物などなど、様々です。

  妊娠において大事なホルモン分泌の中枢や自律神経の中枢がある脳の視床下部は、これらのストレスに大きく影響されます。毎日ストレス刺激が入り続けると、血管や内臓をコントロールしている自律神経はバランスを崩してしまいます。

  交感神経が亢進状態になると血管は過緊張になってしまい、筋肉は強ばり、身体はうまくゆるむことが出来ません。  疲れが抜けない、肩が凝る、寝不足、頭痛やめまい、便通が優れない、手足が冷える、イライラ、不安‥‥といった症状に悩まされるようになります。思い当たる症状があるのでは無いでしょうか? PMS(月経前症候群)や更年期の不快な症状につながりやすくなります。

 そして、 血管が縮めば、血液の流れも低下し、ホルモン・栄養・酸素が十分に届けられなくなって、卵の育ちも質も芳しくないものになってしまいます。

  また、卵を育てる卵胞刺激ホルモン FSH は、この視床下部から分泌されるホルモン GnRH に刺激されて脳下垂体から分泌されるわけですから、ここがストレスにみまわれたら脳も緊張し、これらの性ホルモンの分泌指令もうまく行かなくなってしまいます。(  参照: 「妊娠とホルモン」)

  子宮や卵巣機能を低下させ、排卵や生理周期のリズムを乱して、生理痛や生理不順などの症状に悩まされたり、妊娠力が低下することになります。妊娠には不利な状況です。

  koko 治療室では、疲れが抜けない緊張からお身体を解放するために、STマトリックス調整法で背骨・頭蓋骨・骨盤の歪みを整え、内臓を調整いたします。そして、不妊鍼灸で神経伝達を改善し、自律神経の安定化を促してまいります。

そのうえで、温熱療法を加えることで体の中までじっくり温めて弛んでいただき、ストレスに対応できる身体作りをいたします。

3. 冷えやむくみの少ない身体になりましょう
   (体液循環を高めるために) 

  なぜ、冷えやむくみが妊娠の大敵なのかをお話しいたします。

  まず、血液は、酸素や二酸化炭素、そして妊娠するために必要な酵素やホルモンの材料となる〝栄養素〟を運ぶと同時に、リンパ液とともに余分な水や老廃物や有害な物質を運び去る仕事をしています。この体液の流れがスムーズかどうかは妊娠にとってとても重要です。

しかし、現実は、

 ① 冷える身体

歪んだ骨格の中を通る血管やリンパ管は、ところどころ押さえつけられた状態にあります。例えば、庭の水撒きホースが少しでも押さえられればそこから先は流れが弱くなるように、身体全体の体液の流れもだんだんと淀んできます。

  淀めば、体液の入れ替わりが減り、古い水分やいらない物質が溜まる一方で、新鮮な温かい血液が届きにくくなり、身体は冷えやすくなります。そして、必要な酸素や栄養・ホルモンが十分に内臓の細胞に届けられなくなってしまいます。

  冷やされては卵巣や子宮の内膜も縮みそうで、卵が育つのには厳しい環境です。 これでは卵巣も子宮も妊娠への十分な準備が出来ませんよね。妊娠への道がちょっと遠くなってしまう原因の一つになってしまいます。

  身体を冷やす食べ物やクーラー、睡眠不足などもこの状態を助長してしまいますので、注意が必要です。

 

 ② 浮腫み

  その上、仕事で座りっぱなしが多くなったり、運動の機会が少ないとか、動くことがあまり好きではないといったことが重なりますと、”水”を動かし、心臓に向けて押し戻す筋肉のポンプ作用を十分に使えなくなり、淀んだ上にさらに水が溜まってしまうことになります。これが浮腫(むくみ)です。もちろん、栄養バランスの問題で浮腫むこともあります。

  なぜ、手足の体液が戻りきれずに冷えたままなのか?―― 血管が縮んでいるからです。血管をコントロールしている交感神経が亢進して緊張状態にあるからです。血管というものは、必要に応じて柔軟に収縮したり拡張できることが大事です。

 

 ③ 固いお腹

   体液が淀む体内環境の中では、押し合う器官同士の固着や癒着も起きます。内膜炎などで炎症を起こしている部分などは癒着しやすくなります。すると動きが制限されることにもなりますね。例えば、卵管が動きにくい、卵子をキャッチできない、卵子をうまく運べない、などが起きてしまいます。これでは内臓本来の働きを発揮しきれませんよね。 

  また、お腹が固い方は、便秘気味とか水の排泄が上手くいかず滞っている状態にあります。上腹部には、乳糜槽といって下半身のリンパ液や腹部のリンパ液が流れ込んでいる場所がありますが、ここに集まったリンパ液は上行し胸管へと入っていきます。この乳糜槽辺りの流れがスムーズに行かなければ水は腹部に溜まることになります。そうなれば、お腹は冷えて、固くなってしまいます。

――赤ちゃんを迎える環境に相応しいとはいえませんよね。

koko治療室では 「STマトリクス調整法」や「温熱療法」 を用いて、冷えた身体を温かい体に、妊娠しやすい体へと改善していくお手伝いをさせていただきます。

体液循環をUPして、温かい体に! そして、ホルモンや栄養、酸素を体の隅々までしっかり届けてあげましょう。

 

4. 消化・吸収力のあるお腹を作る
(腸内環境を整えるために)

  また、冷え、運動不足、食べ過ぎなどで、出すものを出せないでいますと、老廃物や疲労物質・発痛物質・食品の添加物・残留農薬・水道水に含まれる水銀・‥‥などなどの毒素が溜まってしまいます。 溜まった毒素を放っておけば、腸内環境は乱れ、腸内細菌のバランスは崩れ、栄養の消化・吸収もままならなくなります。

  例えば、胃腸の位置を本来の位置へ戻し、横隔膜の緊張を弛め、よ~く動かして腹腔内の血液循環を上げてあげる ――これで、子宮や卵巣まで栄養が十分に届きそうに思いますが、残念ながらそう簡単ではないのです。

  消化・吸収の問題は、「栄養の吸収が足りないこと」 と 「余分なものまで吸収してしまうことの弊害」です。

  食生活に気を使ってバランス良く食べているのに「足りていない」という方では、胃腸の粘膜が弱くて充分な栄養を摂り入れられていない可能性があります。粘膜の材料になる鉄や亜鉛が元々足りていないのかもしれません。

  また、「余分なものまで吸収してしまう」例として次のようなことがあります。
消化酵素の働きが低下していて、タンパク質が未消化のまま、腸に入ると腸の粘膜を刺激して炎症を起こすことがあります。炎症が繰り返されると粘膜は荒れ、粘膜細胞間の隙間が大きくなったり、粘膜が薄くなったりします。これは腸管を守っているバリアが破壊されて、本来なら体内に取り込まれることのない異物まで入ってしまう状態です。腸内細菌のバランスも乱れてしまいます。

  つまり、余分な物まで背負い込んで、身体はその火消しのためにさらに余計な栄養素を動員しなければならなくなってしまうことになります! 栄養の消耗ですね。〝血液の質〟を落としてしまいます。

  妊娠に向けて、この根本的な問題は放ってはおけません。koko治療室では、STマトリクス調整法と不妊鍼灸を用いた施術を施しながら胃腸の消化・吸収機能を上げ、同時に腸内環境を改善して行くためのアドバイスをさせて頂きます。

 

5.  妊娠に必要なたっぷりの酸素・栄養素を用意する

  体液の流れが改善され、血液が届けられるようになったとして、まだ十分とはいえません。妊娠に至らない原因の一つに栄養バランスの問題があります―― つまり、〝血液の質〟ですね。

   たとえば、酸素が足りなくては十分なエネルギーを作れませんから、卵巣・子宮のみならず全身のエネルギー不足となって、臓器の働きも低下してしまいます。 この大事な酸素を送り届けるためには〝鉄〟が必要です。酸素を使った後に生じる炭酸ガスを肺へ運んで処理するためにも鉄が必要です。 また、子宮内膜を作るためにも材料として鉄は大事な栄養素です。 このように、鉄だけでなく、妊娠を応援するために必要な栄養成分は他にも多々あります。

  一見するとバランスの良い食事をしているようでも、中々十分に栄養を吸収できていなかったり、摂っていても消耗が激しかったり、栄養不足状態の人が多いというのが現実です。

  現代人は、人間関係・仕事での疲れ・時間に追われる生活・食事が不規則になりやすい・不足する睡眠といったことからくる心身のストレスを抱えています。また、甘い嗜好品を口にする機会も増えてこれも身体にとってはストレスです。

  身体はこのストレスを緩和しようと懸命に働き多くの栄養を消耗しています。人間の身体は〝食べたものから作られている〟と言われますが、この現実を考えると抱える問題は多い、ということになります。

  あなたの今のお身体に足りていない栄養素は何か?

  今必要としているホルモンのための材料は何か?

  それを見つけて補充することが大事です。

  食生活の改善や不足している栄養素を補うためのサプリメントの選択につきましては、koko 治療室では分子栄養療法の視点から認定栄養カウンセラーが適切なアドバイスをさせて頂くことが出来ますのでご安心下さい。

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